シアリスと同じ成分!?ザルティアとは?

シアリスは、勃起不全(ED)を改善する治療薬。
一方、ザルティアは「前立腺肥大によって引き起こされる排尿障害」を治療する薬です。
ザルティアは、厚生労働省でも認可されていて、医療機関や通販サイトなどでも購入することができます。

実は、この2つの薬は販売名が異なるだけで同じ薬なんです。
ここでは、シアリスと同じ成分であるザルティア錠について詳しく紹介します。
ぜひ、参考にしてみて下さい。

ザルティアはどんな薬?基礎知識を学ぼう

ザルティアを正しく知るために、まずは基礎知識を学びましょう。

基礎知識1 ザルティアの歴史

ザルティアは、冒頭でも紹介したように「前立腺肥大によって引き起こされる排尿障害を治療する薬」です。

販売元は、アメリカの製薬会社イーライリリー。
もともとは、勃起不全(ED)の治療薬として使用されていましたが、2011年に前立腺肥大の治療にも効果的ということが確認されました。

日本では、2014年に厚生労働省で認可されていて、同年の4月よりザルティア錠(2.5mg)(5mg)と2種類の規格が販売されています。

基礎知識2 有効成分がシアリスと同じ

「ザルティア」と「シアリス」販売名は異なりますが、この2つは同じ薬です。

有効成分は、タダラフィル。
このタダラフィルが、「前立腺肥大による排尿障害の改善」と「ED改善」の治療に用いられています。

そのため、販売名・規格・コーティングなどが違うだけで同じ薬なのです。
また、PDE5を阻害する作用を利用して前立腺肥大からくる排尿障害を改善する薬は、日本初となっているため、ザルティアに注目が集まっています。

基礎知識3 販売名が違う原因は健康保険制度

海外と違い、日本では健康保険制度があります。
この制度は、医療行為だけでなく薬にも適用されるため、「保険が使える薬」「保険が使えない薬」の2種類に分けられます。

ED治療やED治療薬は、保険が適用されない自由診療処方。
シアリスという販売名は、「勃起不全(ED)の治療薬」と認可されているため、「前立腺肥大からくる排尿障害の治療薬」として厚生労働省から承認が下りないのです。

そのため、同じ薬なのですが厚生労働省からの承認を得るために、新しい販売名が必要だったのです。

ザルティアの正しい服用方法・副作用

では、ここでザルティアの服用方法や副作用について確認しましょう。

ザルティアの服用方法

ザルティアを1日1回服用。
用量や用法については、前立腺肥大による排尿障害の症状によって異なるので、医師の指示に従って下さい。

ザルティアの副作用

副作用は、人によって程度が異なります。
一般的多く報告されている副作用は、下記の通りです。

・血圧低下
・頭痛
・ほてり
・視覚異常
・耳鳴り
・めまい

シアリスとザルティアの違い

同じ薬であるシアリスとザルティア。
この2つは、何が違うのでしょうか?

ここでは、両者の違いについて紹介していきます。

販売名 シアリス ザルティア
厚生労働省の認可 2007年 2014年
保険の対象 保険適応外 保険適応
服用の目的 勃起不全(ED)を改善 前立腺肥大による排尿障害の改善
服用のタイミング 性行為の前 1日1回
飲む時間に特に決まりはない
規格 5mg
10mg
20mg
2.5mg
5mg
錠剤の形状 色:黄色
形:涙型

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引用元:日本新薬

色:白
形:涙型

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引用元:ここカラダ

海外では健康保険制度がないため、シアリスは「勃起不全(ED)の改善」「前立腺肥大による排尿障害の改善」という治療目的で処方されます。
しかし、日本には健康保険制度があるため、シアリスは「勃起不全(ED)の改善」ザルティアは「前立腺肥大による排尿障害の改善」という目的で処方されるのです。

また、「ザルティアが保険適用されているのだから、今後シアリスも保険適用の対象になる可能性がある」と考える方もいると思います。しかし、シアリスが保険適用になる可能性はありません。

保険の対象となるかどうかは、薬の成分や効果ではなく「どのような症状があり、どの目的で服用するか」だからです。
そのため、シアリスは今後も保険適用外の薬ということを覚えておきましょう。

では、「前立腺肥大からくる排尿障害と偽ればザルティアを処方してもらえるか」というと、そうではありません。

ザルティアを処方するにあたって医療機関は、慎重に検査を行ないます。
理由は、厚生労働省から厳重な確認をするようにと通知が出ているからです。

ザルティアを処方してもらうには

ザルティアの処方の条件は、泌尿器科で検査をし、前立腺肥大と診断されることが大前提にあります。それに加え、下記の条件をクリアしなくてはいけません。

・年齢が50歳以上である
・「排尿するのに時間かかる」「排尿の際、勢いがない」「尿切れが悪い」「残尿感が残る」「頻繁にトイレに行く」などの症状があり、IPSS(問診票)を記入する
・尿検査、尿流測定、直腸指診、超音波検査が必須
・上記の検査と併せて血液検査があり、前立腺がんの腫瘍マーカーPSA検査もした方が良い(これを測定していないと、保険適用外になる可能性がある)

また、上記の条件をクリアしても、処方時にも厳しい基準があります。

・ザルティアは新薬のため、1年間は1度の処方で14日分の量しか処方してもらえない
・2週間ごとに必ず定期受診が必要
・定期受診の間隔が空くと保険適用外にされる可能性がある

保険を利用してザルティアを処方してもらうには、このように前立腺肥大と診断された後にも厳しい基準があります。

そのため、勃起不全(ED)を改善するなら「シアリス」、前立腺肥大による排尿障害を改善するなら「ザルティア」が処方されるのです。

万が一ED治療薬としてザルティアを服用したら?

もし、勃起不全(ED)治療を目的として、ザルティアを処方された場合、本来の目的と違う用途で処方されていることになります。

その場合には、ザルティアを服用して副作用が出ても、医薬品副作用被害救済制度が使えなくなってしまいます。
医薬品副作用被害救済制度とは、医療機関で処方された医薬品を使用して重篤な副作用が出た場合、医療費の一部を国が負担してくれる制度です。

この制度を利用する前提として、医療品を正しく使っているという項目があります。
勃起不全(ED)治療を目的として、ザルティアを服用している場合、この項目に引っかかるため医薬品副作用被害救済制度を利用できないので、注意が必要です。

ED治療にはシアリスを使おう!

「ザルティア」と「シアリス」は、同じ成分の薬です。
異なるのは、「どの目的で服用するか」

勃起不全(ED)を改善するなら、「シアリス」
前立腺肥大による排尿障害を改善するなら、「ザルティア」

それらをしっかり押さえて、正しい目的で服用するようにして下さい。